eLPIT(エルピット)とは、一般社団法人 日本データ通信協会が2006年にスタートした総務省認定のeラーニングによる「工事担任者養成課程」です。通常のeラーニング講座とは異なり、eラーニングで国家資格の取得までを導く日本初の画期的なeラーニング・カリキュラムです。この工事担任者とは、情報通信社会を支える電気通信回線に接続する端末設備の接続及び配線工事を行い、または監督するための国家資格です。通常の試験は毎年、約50,000人が受験する、平均合格率が20%台の難関国家資格です。
eLPITでは資格試験の内容に沿った効率的なカリキュラムやクラス担任とチューターによる教務指導(メンタリング)により、資格取得に必要な最新の技術や知識を系統立てて効率よく学ぶ事により、合格率を90%台に高めて毎年1,000人以上の合格者を継続的に養成し、10,000人を超える国家資格者の実績を築いてきました。
この10年間、技術変化に柔軟・迅速に対応する事により、サービスコストと品質の維持・向上を実現するため、開始時のレガシーLMSから、2010年には世界で広く利用されているセールスフォース社の顧客管理システム(CRM)のクラウドサービス上にeLPITを移行し、一人ひとりの受講者に対して、複数のチューターがその受講者の学習履歴状況を共有し、的確に判断・指導することにより合格率の向上に寄与しました。
受講者が増加の中で、一人ひとりの受講者に対して、その受講者の学習状況を的確に判断し、適切なメンタリングを効率的に実施するために、CRMに基づいたメンタリングシステムは、受講者の学習履歴・進捗を学習タイムラインのグラフで判断する事が出来、常時1,000人以上の受講生を少人数のメンターで効率的に指導する事が出来るため、組織における生産性を高めています。
eLPITコンテンツは、2006年当時のコンテンツ制作の主要技術であるAdobe Flash技術により制作されていますが、Flashコンテンツ素材とコンテンツを表示させるためのエンジンとを独立した方式で制作する「オープン・オーサリング形式」で作成してきたため、モバイル学習アプリでもFlash素材のまま、プラットフォームやテクノロジーに左右されないワンソース・コンテンツとして利用する事が出来ます。
平均合格率が20%台の難関国家資格に対して、eLPITでは資格試験の内容に沿った効率的なカリキュラムやクラス担任とチューターによる教務指導(メンタリング)により、資格取得に必要な最新の技術や知識を系統立てて効率よく学ぶ事により、合格率を90%台で維持し、毎年1,000人以上の合格者を継続的に養成し、10,000人を超える国家資格者の実績と品質を築いています。
顧客管理システムの機能を学習管理システムに取込み、メンタリング機能を充実させたクラウド型LRMS(Learner Relationship Management System)と、マルチデバイスに対応した大規模なFlashオープン・オーサリングコンテンツを活用できる学習アプリの連携は世界的にも例が少なく、実績を伴った今後のeラーニング・アーキテクチャーの先進的な事例です。
「工事担任者」の資格取得は、工業高校が30%~40%と高い比率を持っているため、マルチデバイス化によりeLPITコンテンツを利用できる学習者層の広がりが想定されています。工業高校や高等専門学校との連携により、eLPITシステムやコンテンツを学習アプリとして利用する事により、社会的急務となっている高度情報通信社会を支える技術者の育成に貢献できる事例です。
eLPITは2006年の開始当時より、学習データの評価に基づいたメンタリングを実施してきました。そのノウハウにより、学習者の学習状況を時間軸のグラフで分析した、同じデータを学習者・学習者の所属する組織の教育担当者とメンターで共有する事により、学習達成評価に対する理解を高める事が可能となります。